スターライトパレード

それから数日。
学校にも行かず、部屋にこもりきりの生活。
こんなにも時間が経つのが遅いなんて……

ママの手によって、Wi-Fiの回線も、みんなにもらったPCのLANケーブルも切られていた。
私よりも機械に疎いと思っていたのに……

「今日は……何しよう……」

ヨーグルトを食べながら、ぼんやり考える。
朝ごはんを食べて、テレビをつけて、なんとなくピアノに触って、またテレビを見て。
気づけば昼になって、気づけば夕方になっている。
それなのに、一日は少しも進んでいない気がした。

だって……何か考えないと……テレビ観てたら……!!!
ずっとスターライトパレードのみんなが出て来るんだもん!!!

番組が終わったらピアノに触れる。
また別の番組を見る。
そんな生活をもう、三日も繰り返していた。

昨日なんて、椿さん主演のドラマを真面目に見てしまった。
サスペンスなのに、冒頭数分でラブシーン。
椿さんが泣きじゃくるヒロインを抱き寄せ、自然に唇を重ねる。

「ひゃっ……えっ……!?」

思わず変な声が出て、ソファのクッションを抱えて顔を隠した。
でも気になって、上目遣いで画面を覗いてしまう。
キスしたままの角度が絶妙すぎて、椿さんの睫毛が長すぎて……
手の位置が反則すぎる……!!

「無理、無理、無理……し、しんど……!」

普段の飄々としている椿さんの、あんな表情が見れるなんて……
しかも主題歌も、ドラマの雰囲気にぴったりで。
弦の緊張感……あれはピアノじゃ出せない。

私にも、ああいう音、作れるのかな。
……シリアスな曲、まだ作ったことがないな。
……やってみようかな。

目を閉じると、ふっと浮かんだのは……ママのヴァイオリン。

……ダメだ。

ダメだ。
ママを思い出すと現実に戻ってしまう。
今のこの状況を、どうしたらいいのかわからなくなってしまう……

気を紛らわそうと、テレビ番組表に視線を戻す。

今日はこれからお昼のバラエティと、あ、あと歌番組には全員で……
他は……夜と深夜にもバラエティ番組……
全部、観る気でいる自分に、少し笑ってしまう。

……みんなに、会いたいな。

会いたい。
それだけで胸が詰まる。
たった数日会っていないだけなのに、もうずっと会えていない気がする。
スマホがあれば。
ネットがあれば。
せめて、声だけでも聞けたのに。
そんなことばかり考えてしまう。