次の日、約束通り朝から皓太さんは病室に来てくれた。
だけど私は、悠からもらったアルバムを抱きしめて窓の外の空を見ていることしかできなくて。
皓太さんはそんな私に無理矢理なにか話しかけてくることもなく、たまに病室を出たり戻ってきたりを繰り返しながら一日の大半の時間を私の病室で過ごしてくれた。
「悠くんのお葬式、明後日だって。美羽ちゃんのお母さんに相談したら、なんとか外出を許してもらえそうだよ」
「……そうですか」
窓の外がだいぶ暗くなって、そろそろ皓太さんが帰る頃だろうかと思っていた時、そんな話があった。
悠のお葬式……考えたくないけど、ちゃんとお別れをしなくちゃいけないよね。
「まだ車椅子じゃないと外に出られないから、お葬式の時は俺が付き添うよ」
「……わかりました」
本来なら付き添いは断るべきだろうけど、事情を知っていて頼める人が皓太さんの他にいない。
というより、誰か他に頼む人を探すことも億劫で、今は何も考えたくない、それが正直な気持ちだった。
大切な人を失って、何も考えられなくなってしまったのはこれで二度目。
一度目は、萌ちゃんから嘘の婚約の話を聞かされた時。
そして、全ての真実を知ってから本当に悠を失ってしまった二度目の今は、そんな一度目の時とは比べ物にならないくらいの喪失感に襲われている。
その喪失感は時間が経つにつれてどんどん自分の中で大きくなっていた。
