優秀な人が自殺しました。仕事は順調で私生活も順風満帆、死ぬ理由はないのに……と誰もが悲しみに暮れました。
内心では喜んでいた者がいます。自殺した人と、最も親しくしていた仕事仲間です。
二人は親友同士と言っていい間柄でした。
その人物は、相手が抱える憂愁を打ち明けられていました。優秀であるがゆえに、周囲から妬まれ、疎まれる……そういった密かな悩みを聞かされているうちに、相手が心底から憎らしくなりました。つまり嫉妬したのです。
やがて相手を自殺に追い込もうと考えるようになります。
「そんなに辛いのなら、一緒に死んであげる」
向こうが躊躇すると「それなら一人で死ぬ」と言い、相手を追い込んで、無理心中を図らせたのです。
もちろん、死ぬのは相手だけですよ。
心中する振りをして、自分だけ助かり、何食わぬ顔で相手の死を悲しみました。
そして思うのです――憎い奴を死に追いやった自分は優秀だと。
内心では喜んでいた者がいます。自殺した人と、最も親しくしていた仕事仲間です。
二人は親友同士と言っていい間柄でした。
その人物は、相手が抱える憂愁を打ち明けられていました。優秀であるがゆえに、周囲から妬まれ、疎まれる……そういった密かな悩みを聞かされているうちに、相手が心底から憎らしくなりました。つまり嫉妬したのです。
やがて相手を自殺に追い込もうと考えるようになります。
「そんなに辛いのなら、一緒に死んであげる」
向こうが躊躇すると「それなら一人で死ぬ」と言い、相手を追い込んで、無理心中を図らせたのです。
もちろん、死ぬのは相手だけですよ。
心中する振りをして、自分だけ助かり、何食わぬ顔で相手の死を悲しみました。
そして思うのです――憎い奴を死に追いやった自分は優秀だと。



