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LIVEが終わった後に、彼女と涼太は一緒に居た。

あたしは2階のカウンターに向かった。

「サトシはさ、あたしみたいな子、見て来たんだよね?」

はいっ。

サトシはあたしにグラスを手渡した。

「今日はあんま、酔うなよ。気をつけて」

「うん、ありがと」

「…まぁね、見てきたっつうか。涼太って優しいから勘違いしちゃう子も居るみたいだし」

「あたしの事だ?」

ちょっと、ふくれるとサトシは首を振った。

「お前については、まだ、わかんない」

「どういう事?」

「とにかく酒飲んで、音楽聞いて楽しむって事。そんでその中で出会いがあってもいいんじゃねーの」