【blue】

あたしは、もの凄く小さな声で繭子に聞いた。


「夜、駅で酔っ払いに絡まれたらしくてね」


「うん…殴ったとか?」


「ううん、涼太は別に手出してない」



「それで?」


「でも、酔っ払いが暴れ出したらしくて」



あたしは水を飲んだ。


「うん」


「で…なんか警察とか来ちゃたらしくてね」


「涼太は何も悪くはないんでしょ?」


繭子は頷いた。