【blue】

駅までの道のりはあっという間だった。

「ありがとな。」

「うん…」

「じゃあ」

「うん…」

「笑えつうの」

涼太があたしの頬に軽く触れた。

あたしが笑うと涼太はそのまま、改札を抜けた。

あたしは涼太の後ろ姿を見えなくなるまで目で追った。

しばらく駅の改札前であたしは、ぼんやりしていた。