【blue】

「ありが…」

涼太の唇があたしの唇に触れた。

……

涼太が離れてもう一度、髪に触れた。

あたしは恥ずかしくて涼太の顔を見れなかった。

「戻ろっか」

涼太は何事もなかったようにスワンを漕ぎ出した。

スワンを降りて涼太が手を差し出す。

あたしはそのまま涼太の手を握って歩いた。