イエスマンが溺れた、本音の海


中学校から歩いて15分ほどの場所にあるサーティワンに、私たち4人は向かう。

前にあずな&エレナ、その後ろに私&真帆のペアという形で、自然に歩くようになっている。

私がおしゃべりをすることが苦手だと分かってくれている真帆は、息つく間もなく話題を振ってくることはない。

だから今は無言の、私と真帆。

けれど歩いている空間が違うのではと、前の2人は盛りあがっていた。

「あずなあずな!やばい、純くんが自撮りアップしてるんだけど!」

「まじ?見せて見せて!」

「ほら、これ!寝起きってキャプションに書いてあるけど、ほんと?って疑いたくなるレベルじゃね?」

「分かる。でも今をときめくアイドルの純くんだし、ホントに寝起きも神、で終わりじゃない?」

「あーね。たしかに!」

純くん……?

あっ、最近よくテレビで見る人気アイドルのことだ。

私は推し活やアイドルどころではない日々を送っているので、特に純くんについてはなにも思っていない。

たしかイケメンだった気がする、まぁアイドルなんだから顔が整ってるのは当たり前だろうけど。

ミーハーなあずなとエレナが騒ぐのも納得?かも……。