難攻不落な総長様と攻略不可な天才女子

凜は何も言わずに私の頬を両手で覆い、親指で涙を拭った。

「・・・・・マスク、濡れてる・・・・・」

凜は心配そうに私を見た。

「か、ぇ・・・・・あ、るっ・・・・・」

なんで今その話するかな・・・・・お母さんが理由で着けてるのに・・・・・。

私は一生懸命涙を止めようとした。

やっと止まった頃には少し疲れもあった。

「ごめん、ちょっとこっち見ないで・・・・・」

私がそう言うと、凜はすぐに背を向けてくれた。

私は急いでポケットからマスクを出して替えた。

「ありがとう・・・・・もう良いよ」

私がそう言うと凜はこっちを向いた。

「行くぞ」

「うん」