私はある理由で、この町に引っ越してきた。


この町…嫌な感じがしてる…

異様な、気配が…



とりあえずよく調べてみないと…

大事(おおごと)になって、たくさんの人を巻込んではいけない…


それが私たちの使命―



「…さて、いくか…」














「えー、カクカクシカジカ~…~でして…」



この町のある高校に転校してきた。

不可解な謎を解くために…



「では行きましょう。藤堂さん?」

「あ、はいっ」


ここでは明るく、女の子らしく振る舞わなくちゃ…






…ガラッ

「おーい席つけー
転入生紹介するぞ」

「え!まじ?」

「女?」

「男?」



少しの間、クラスがざわつき始めた。



「静かにしろ―
おーい、転入生入れ」


「はい。
藤堂 沙羅です。
どうぞよろしくお願いします」


「可愛いな」

「なんか可愛いくない?」


「じゃ、藤堂の席は、窓側の後ろに」

「はい」




席につく。

と同時に、なんか安心した。

はぁ終わったぁ……みたいな



意外と緊張するものなんだと初めて知った。