来年も、君と桜を。

結局、私は保健室に入ることにした。

ベッドに横になると、さっきまでの苦しさが少しだけ楽になる。


「貧血っぽいね。少し休んでいきなさい」


先生の声に適当に頷き、ベッドに近寄り、カーテンを閉める。

すると、カーテンの向こう側で、

「じゃあ、俺戻るわ」

あの男子の声がした。


(帰るんだ……)

少しだけ安心して、

少しだけ、寂しいと思った。


そのときーー

「……あいつ」

先生がポツリと呟いた。

「珍しいね、人連れてくるなんて」

「え?」

思わず聞き返す。

「さっきの子。基本、誰にもかかわらないのに」


(そうなんだ……)

やっぱり、変な人。


でもーー

(じゃあなんで、私には……)


理由がわからないまま、

ゆっくり目を閉じた。