今でも私は

「ごめんなさい…」

「いつものことだからいいですよ」  

私も話があるので中に入りますと、ソファーに座り茜さんが真剣な顔で

「先生の新作が映画化の話がきてます」

映画化?私がフリーズしていると

「…先生はどうしたいですか?」

「私は…、有難い話だけど断ってほしい」

「先生の気持ちは分かります。だけど、私は先生の小説を、まだ見たことがない人達に知ってほしいです」

「茜さんに任せる…」

茜さんにあんな真剣な顔で言われたら、断れない。