夕焼けの空に、君を想う。

あの人は、離してくれなかった。
——優しすぎるから。
だから、思ってしまった。
もし。
ほんの少しだけ奇跡があるなら。
この人となら。
夢を、叶えられるかもしれないって。
……馬鹿みたいだ。
それでもいいと思った。
たとえ、最後が分かっていても。
この時間があったってことが。
僕にとっては、十分すぎるくらいの奇跡だから。

——だから。
最後まで、諦めたくない。
たとえ、終わりが近くても。
望月と交わした約束だけは。
守りたい。
達成したい。

それが。
僕が、この世界にいた証になるから。