夕焼けの空に、君を想う。

「はい、出来た。」
「ど、どうも…」
桜陽は「じゃあ、行こうか」と私の手を引く。
私も答えるように手を握る。

次に向かったのはフードコート。
ここのショッピングモールにあるクレープが美味しいと話題らしい。
フードコートに近づくに比例して、どんどん人が増えていく。
「…ごめん、ちょっと無理かも」
桜陽が小さく呟く。
その瞬間、人に流されて少しよろける。
「…っ」
反射的に、手を掴んだ。
「大丈夫?」
「うん、ありがとう。」
でも、桜陽が大丈夫と言っても、掴んだ手は離さなかった。
…いや、離せなかった。
少し細くて、力が弱い。
桜陽は、何も言わなかった。