夕焼けの空に、君を想う。

その小説の内容はまだ途中しか書かれていなかった。
でも優しくて、どこか寂しいけど、暖かい。
「…これ、桜陽っぽい」
「ふふ、何それ」
「なんか…優しい感じがする。」
そう言うと、桜陽は少しだけ目を逸らした。
「そんなこと、ないよ。」
でも、その耳が少しだけ赤くなっているのを、私は見逃さなかった。

「ねぇ、これさ」
「ん?」
「…続きは、どうするの?」
そう聞くと桜陽は、少しだけ黙り込んだ。
「まだ、決めてないんだ。」
「じゃあさ、一緒に考えよ」
「はい?」
桜陽は一瞬、少しだけ驚いた顔をする。
「…いいの?」
「うん」
「初めての共同作業だね」
そう言って桜陽は笑った。