夕焼けの空に、君を想う。

「ねぇ、今度はどこに行く?」
気づけば、そう聞いていた。
桜陽は驚いた顔をして私を見る。
「…そうだなぁ、服買いに行きたいかな」
「服?」
「そう。僕、外に出る時はいつもこの防護服だからさ。」

「望月と、陽の光の下を歩く時に着る服を買いたい」

「じゃあ、行こう」
桜陽は私を見てははっと笑う。
「望月はほんと、優しいね」
「桜陽こそ」
こうやって約束が増えれば増えるほど、桜陽との未来が確証されている気がして嬉しかった。
桜陽にとっての''普通''の基準は、私には分からないけど。
少なくとも私にとって、桜陽は''普通''の少年だ。
…どうか、桜陽がこれからも笑ってくれますように。

私は心から、そう願った。