夕焼けの空に、君を想う。

「うん。」
もう、迷いは無い。

「私が叶える。」
桜陽を真っ直ぐ見つめて、ただ一言。

「その''大切な人''は、私がいい。」

数秒の沈黙が流れる。
桜陽は、何も言わなかった。
ただ、じっと私を見つめていた。

やがて、ふっと笑った。
でもそれは、いつもみたいな余裕のある笑いじゃなくて。
少しだけ、震えていた。

「…ほんと、望月はずるい」
小さく呟く。
「そんな事、言われたら……」

言葉が途切れる。