夕焼けの空に、君を想う。

気づけば、手が震えていた。
「…望月?」
桜陽さんの声で我に返る。
「ごめん…」
「夢とか…ない。」
それだけ言った。 桜陽さんは「そっか」とだけ言って、それ以上は何も聞いて来なかった。



夢とか、私が持つ権利…ないから。



「ごめん、もう…帰るね」
「うん。気をつけてね」
桜陽さんはいつも通り、優しく笑って見送ってくれた。

でも、
『君に夢はあるの?』
あの言葉が、ずっと頭から離れなかった。