夕焼けの空に、君を想う。

痛みが全身に伝わった。
でも…案外、衝撃がない。
どう、して…。
「救急車!はやく!!」
お父さんが、そう叫ぶ。
救急車の音が遠くから聞こえたそのとき、私は意識を手放した。

目を開けると、一面真っ白な天井が見えた。
消毒の匂いが妙に鼻につく。
「望月ちゃん、大丈夫?何があったか、覚えてる?」
そう言って看護師さんと、お医者さんが私の顔を見ている。
みづ、き…。私の、名前。
ここは…病院?
「く、車が、ぶつかって…。お父さんが…救急車を呼んで…」
そこまで口に出した途端、ふと疑問が浮かんだ。

…お母さんは?
記憶はおぼろげだが、そういえばお母さんが視界にうつってなかった。