夕焼けの空に、君を想う。

でも、もう''気のせい''では片付けない。
それでも私は、何も言わなかった。

「ねえ、望月」
桜陽さんがそう私を呼ぶ。
「どうしたの」
「…望月といるとさ」

「落ち着く」
天井をみながら小さく呟いた。
「……そ」
短く返す。 でも、心臓はうるさかった。

また別の日。一緒に本を読んでいる時だった。
「ほんと最近よく来るね」
突然そう言われた。
「来ちゃだめなの?」
「だめじゃない」
そう言って桜陽さんは笑う。

「……むしろ来てほしい」
その一言で、胸の奥がぎゅっとした。