夕焼けの空に、君を想う。

まあ、楽しいならいっか。
桜陽はやっぱりイルカが何かをする度、「凄い!」と言って興奮している。
桜陽が楽しんでくれたなら、私はもうそれでいい。

約15分間あったイルカショーも終わり、そろそろ帰る時間に近づいてきた。
出口付近とトンネル型になっている水槽へ入ると、桜陽は「凄いね…」と呟く。私は、「ほんとだね」と答えながらも、私は桜陽の横顔を見ていた。光が揺れる度に表情が変わって、水の中に溶けていくみたいだった。
「…望月」
と桜陽に呼びかけられ、はっとする。
「あ、ごめん。考え事してた。」
「望月でも考え事するんだね。」
「…それ、どういう意味?」
「あはは、ごめんごめん。許して?」
「…それで、どうしたの?」
そう言うと、桜陽はお土産コーナーを指さした。
「せっかくだし、何か買いたいな。」
「いいね、買おっか。」
私たちはお土産コーナーへと足を運んだ。