「…好き、なの…」


気付いたら、涙と一緒に零れ落ちていた。

口にした事がなかった。

誰にも言えなかった。


「……は?」


「自分が何を言ってるか、分かってるの?」


パパもママも呆れているかな。
涙が次から次へと溢れては頬を伝う。


「明日、学校に行って話をつけてくる」

「パパ!!やめてっ!!」

思わず叫んでしまった。

「そんなの、許せるわけないだろ。奈桜はまだ未成年だぞ」

「嫌!!私が勝手に好きになったの!!」

先生は何も悪くない。

私のせいで、先生の人生を狂わせてしまうことが、酷く怖かった。

「奈桜!!」

今度はママが怒鳴る。

「…お願い、行かないで」

嗚咽が止まらない。

私の希望は、いつだって通らない。
聞いてもくれない。

押さえつけて、押さえつけて、自由なんてない。


「…とにかく、パパも落ち着いて。下手に学校に言ってニュースにでもなったら、奈桜の将来にだって傷がつくのよ?」


「………そうだな」


私の将来なんて、たかが知れてる。

パパとママの望む将来なんて…


「奈桜は暫く学校には行かせません。家庭教師をお願いするから、今日はもう部屋に戻りなさい」


「そんな…」

声が弱々しく、掠れていた。
絶望。
目の前が真っ暗。

先生に会えない…━━━

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