ドンッ

大きな音が、夜空に響いた。



「……っ」

思わず空を見上げる。

色とりどりの光が、広がっていく。

「……花火…」

息を呑む。

「間に合ったな。毎年やってるんだ」


隣で先生が言う。


「……知らなかった」

小さく呟くと、


「実行委員は見る余裕ないからな」

って、少しだけ笑った。

その横顔が、花火の光に照らされる。
筋の通った鼻、薄く開いた唇。
子供のように瞳を輝かせて、花火を見ている先生をずっと見ていたい。

さっきまでの教室とは、全然違う空気。

2人だけのこの空間がキラキラと輝いて見えた。


「……もしかして、連れてきてくれたんですか?」

勇気を出して聞く。

先生は一瞬だけ間を空けて、

「……まあな」

って、少し照れたみたいに答えた。

その反応だけで、胸がいっぱいになる。


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