「キャッ」
ブンっ
エレベーターが止まり、真っ暗になる。
「え…」
「停電か?」
先生の声は落ち着いていて、非常ボタンを何度も連打したけれど、反応は無い。
バタバタっと持っていた箱が音を立てて落ちていく。
私は息が詰まって、ふわっと目眩を起こした。
助けて…━━━━━━
「綾瀬?!」
もたれた先に先生の身体があった。
暗所恐怖症。
真っ暗で狭くて閉ざされた空間に、身体が震えて、頭の中が真っ白になる。
子供の頃、かくれんぼしている最中に停電になって、暗闇の中で見つけてもらえるまで不安と恐怖でいっぱいになって。それ以来トラウマで、今でも真っ暗が怖い。
「綾瀬?!大丈夫か?!」
すぐ上で先生の声がする。
でもどうしようもなくパニックになってしまった私は、思わず後ろに下がってしまう。
「だ…大丈夫じゃ…ない、です」
声が震えて、涙も滲んできた。
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