己の支配が瓦解していくのを悟ったジルバは、充血した瞳をギラつかせ、パフェに向けて杖を突きつけました。
「こうなれば……! せめて王子だけでも、私の闇に連れ去ってやるわ!」
ジルバは隣にいた王子の腕を力任せに掴み、強引にその場を離れようとしました。
しかし、掴んだ腕のあまりの太さと、そこから伝わる異様な熱気に、彼女はハッとして動きを止めます。
「……お前、一体誰だい!?」
ジルバが東の国の広場へと視線を投げると、そこには兵士の鎧を纏い、泥だらけのアヒルを愛おしそうに抱きしめるシエン王子の姿がありました。
戦慄したジルバが、改めて自分の手元に目を戻したその瞬間。
パフェの幻覚魔法がふわりと解け、王子の姿をしていたその男は、真っ白な歯を眩しく輝かせて「ニカッ」と笑ってみせました。
「よう、おばさん。俺の筋肉に惚れちまったのかい?」
そこにいたのは、王子に化けていたミスター・フランクでした。
「な、なぜだい! 王子は私の呪縛から逃れられないはず……契約は絶対のはずだよ!」
混乱し、叫び声を上げるジルバに対し、パフェは大きな白いハットの縁を指でなぞりながら、小首を傾げて答えました。
「こうなれば……! せめて王子だけでも、私の闇に連れ去ってやるわ!」
ジルバは隣にいた王子の腕を力任せに掴み、強引にその場を離れようとしました。
しかし、掴んだ腕のあまりの太さと、そこから伝わる異様な熱気に、彼女はハッとして動きを止めます。
「……お前、一体誰だい!?」
ジルバが東の国の広場へと視線を投げると、そこには兵士の鎧を纏い、泥だらけのアヒルを愛おしそうに抱きしめるシエン王子の姿がありました。
戦慄したジルバが、改めて自分の手元に目を戻したその瞬間。
パフェの幻覚魔法がふわりと解け、王子の姿をしていたその男は、真っ白な歯を眩しく輝かせて「ニカッ」と笑ってみせました。
「よう、おばさん。俺の筋肉に惚れちまったのかい?」
そこにいたのは、王子に化けていたミスター・フランクでした。
「な、なぜだい! 王子は私の呪縛から逃れられないはず……契約は絶対のはずだよ!」
混乱し、叫び声を上げるジルバに対し、パフェは大きな白いハットの縁を指でなぞりながら、小首を傾げて答えました。



