その禍々しい笑い声が家臣たちの不安をさらに煽り、絶え間なくジルバに強大な力を注ぎ込み続けます。
一方、その光景を柱の陰で見ていたシエン王子は、耐えきれずその場を離れ、一人ベランダへと向かいました。
夜の闇に沈む国境の方角を見つめ、彼は深い絶望の中でヴィオラ姫の名を呼びます。
「ああ、ヴィオラ……。どうして僕たちは、このような運命を背負わされてしまったんだろう。敵同士の国に生まれ、君はあんな姿に……。愛する君すら救えない私は、なんと無力なんだ」
王子の頬を、一筋の涙が伝い落ちました。
その涙さえも、ジルバの糧になろうとしているかのように、夜風は冷たく彼の髪をなでるばかり。
ベランダに佇む王子の唇から漏れ出た独白は、いつしか切ない調べを帯びた「歌」となって夜の静寂を震わせました。
愛する者を想うその悲痛な旋律は、周囲で見張る兵士たちの胸をも締め付け、彼らの武器を持つ手をわずかに震わせます。
謁見(えっけん)の間にいたジルバも、かすかに風に乗って届くその歌声に耳をそばだてました。
「ヒッヒッヒッ……。いい声で鳴くじゃないか」
ジルバは醜い悦びに浸り、その悲しみがさらに深い闇を生むのを待ち構えていました。
一方、その光景を柱の陰で見ていたシエン王子は、耐えきれずその場を離れ、一人ベランダへと向かいました。
夜の闇に沈む国境の方角を見つめ、彼は深い絶望の中でヴィオラ姫の名を呼びます。
「ああ、ヴィオラ……。どうして僕たちは、このような運命を背負わされてしまったんだろう。敵同士の国に生まれ、君はあんな姿に……。愛する君すら救えない私は、なんと無力なんだ」
王子の頬を、一筋の涙が伝い落ちました。
その涙さえも、ジルバの糧になろうとしているかのように、夜風は冷たく彼の髪をなでるばかり。
ベランダに佇む王子の唇から漏れ出た独白は、いつしか切ない調べを帯びた「歌」となって夜の静寂を震わせました。
愛する者を想うその悲痛な旋律は、周囲で見張る兵士たちの胸をも締め付け、彼らの武器を持つ手をわずかに震わせます。
謁見(えっけん)の間にいたジルバも、かすかに風に乗って届くその歌声に耳をそばだてました。
「ヒッヒッヒッ……。いい声で鳴くじゃないか」
ジルバは醜い悦びに浸り、その悲しみがさらに深い闇を生むのを待ち構えていました。



