抱きかかえていた青年もまた、鋭い視線を闇へと向けます。
「誰だ! ……誰かそこにいるのか?」
静寂を裂くような問いかけに、パフェは隠れるのをやめ、ゆっくりと二人の前へ歩み出しました。
大きな白いハットの影から、穏やかな微笑みを覗かせて。
「フーデン・アーベント(こんばんは)。私の名はパフェ……。もしかして貴方は、西の国の王子様かしら?」
静寂を破るパフェの声に、青年は一瞬身をこわばらせましたが、やがて悲しげに目を伏せて答えました。
「……はい。私はシエン。西の国の王子です。貴方は……もしや魔法の国から遣わされた方ですか? ならば、どうか……。もう、こんな争いは終わりにしましょう。これ以上、誰も傷つかなくていいはずだ」
その悲痛な、けれど真っ直ぐな言葉を聞いた瞬間、パフェの唇にこの日初めての、心からの微笑みが浮かびました。
「ええ、本当ね。そうしましょう。こんな悲しい争い、おしまいにしましょう」
シエン王子とアヒルの姿のヴィオラが、驚いたようにパフェを見つめます。
(ふふっ……二人の純粋な想い。小さな、けれど温かな『希望』が、私に届いたわ)
パフェは、すらりと片手を夜空へ差し伸べました。
「誰だ! ……誰かそこにいるのか?」
静寂を裂くような問いかけに、パフェは隠れるのをやめ、ゆっくりと二人の前へ歩み出しました。
大きな白いハットの影から、穏やかな微笑みを覗かせて。
「フーデン・アーベント(こんばんは)。私の名はパフェ……。もしかして貴方は、西の国の王子様かしら?」
静寂を破るパフェの声に、青年は一瞬身をこわばらせましたが、やがて悲しげに目を伏せて答えました。
「……はい。私はシエン。西の国の王子です。貴方は……もしや魔法の国から遣わされた方ですか? ならば、どうか……。もう、こんな争いは終わりにしましょう。これ以上、誰も傷つかなくていいはずだ」
その悲痛な、けれど真っ直ぐな言葉を聞いた瞬間、パフェの唇にこの日初めての、心からの微笑みが浮かびました。
「ええ、本当ね。そうしましょう。こんな悲しい争い、おしまいにしましょう」
シエン王子とアヒルの姿のヴィオラが、驚いたようにパフェを見つめます。
(ふふっ……二人の純粋な想い。小さな、けれど温かな『希望』が、私に届いたわ)
パフェは、すらりと片手を夜空へ差し伸べました。



