ひらけ、ムコウ側の世界!



(…この世界に来なかったら、こんなデケェ花火も見られなかったか)


今の花火も、夏那恵に選んでもらった服も。
そして…温かい友情も。

この世界に来たから手に入れられた。知れた。

もう、ここは俺にとってかけがえのない場所で…
今一緒に花火を見ているコイツらは、かけがえのない大切な友達だ。


「あ〜あ、もう終わっちゃった…」

「…想像以上だった」


樹と静が、名残惜しそうに呟く。
本当に…あっという間だったけれど、それでも。


「…俺、みんなと見れて良かった」


素直にそう思う。
この5人と見れたからこそ…俺は絶対に、今日のことを忘れない。


「えへへ、僕もだよっ!」

「去年は5人だったけど、今日は龍我も居て前より楽しくなった!」

「…おれも」

「もちろん…あたしも。見せれてよかった!」

「また見れるといいねっ!」


樹、陽介、静、夏那恵、真白。
全員が俺に笑いかけてくれた。それだけで幸せだって、分かったよ。

_______この世界に来れてよかった。


枯れ朽ちたはずの花火ですら…俺に笑いかけてくれたような気がした。