ひらけ、ムコウ側の世界!




「別にいーじゃん」

「でもっ、みんな楽しみにしてて…」


悲しそうに顔を歪ませる樹に、続けて声をかけようとしたら…


「…しろ、アレ樹に渡して」


静が口を開いた。
そして静から視線を向けられた真白は「あ、うん!」と笑顔で応えて、ちょちょいっと指を動かした。

何があるのか…と思ったら、上から何かがゆっくり降りてきた。

え、精霊?神様_______?


「これ……」


樹が驚いたように目を見開く。
樹の目の前にぷかぷか浮いてるのは、精霊でも神様でもなく…いちごソースがかけられたかき氷だった。


「樹のおかげで、こんなに小規模で済んだんだから。祭り楽しみにしてたヤツらには申し訳ないかもだけど、おれらは気にしてない」


静が優しい声色でそう言った。
それに被せるように、陽介が「そーそ!」と声を張った。


「樹が龍我守ったってこと!だから気にしなくていーぜ!」

「花火なんて、いつでも見られるもんね〜!」

「それにお祭りも、充分楽しめたよ…!」


夏那恵も真白も、樹に笑顔を向けていた。


「うん…ありがとう!」


優しい仲間に囲まれている樹は…ものすごく、幸せそうな表情を浮かべた。