ひらけ、ムコウ側の世界!



「えー、ここで来る?いつきくん達」


残念そうに真白がそう言って、俺に食わせようとしてきたベビーカステラを自分の口に運んだ。


「いやいやっ…何してたの!?」

「え?告白」


堂々と言った真白に、樹は唖然とする。
そしてその後ろから、他の3人もやってきた。


「ま、真白?アンタ……」

「あぁ。ごめんね、かなえちゃん。私告白しちゃったの」


ニヤリと笑いながら、全員を見据える真白。
真白に化けた狐を思わせるくらい、性格が全く違うくて……


「…僕、しろちゃんより龍くんのこと好きな自信あるよ!!」

「それは俺だって!!」

「……おれ」


何故だか、男子3人が真白に張り合うように言ってきた。

いや…コイツらの好きは友達としてで、真白とちょっと違うから『いつも通りだな』としか思わねーけどさ!!

…ま、嬉しいのは変わりないけど。


「まぁ、いいや!さっ、花火までお祭りを楽しもう…!」


切り替えるように言った真白は、いつも通り少しだけ気弱な女子に戻っていた。

今の、なんだったんだよ……

そう考えてたら、真白はチラリと俺を見てから…スっと俺の耳に唇を寄せてきた。


「…今は、気にしなくていいからねっ」


声を出す暇もなく、跳ねるような甘酸っぱい声は俺の耳に届いた。


「しろちゃん!?攻めすぎだよ〜っ!!」


その後、真白が樹たちに問い詰められたのは…また別の話。