ひらけ、ムコウ側の世界!



真白の腕の中には…

さっき言ってたベビーカステラの他にも、チョコバナナや唐揚げ。更には大きなフランクフルトまで!

そして極めつけは、頭に付いてる狐のお面!!

その姿はもう『エンジョイしてる』としか言いようがなかった。


「ご、ごめんね!女がこんなに食べてたら、変だよね……」

「別に、変じゃねーだろ」


俺の反応が微妙だったことで、真白は『変』と思われたと勘違いしたらしい。

でも全然そんなことない。


「いや…すげー持ってて、落としそうな気がしたから。俺も持つ」

「え……」


真白が目を見開く。

そしてたった今、俺の失態に気づいた。
今の俺の発言…もしかして『どんくさい』って誤解されるか?

それは、やべー…!


「あのっ、ごめ……」

「優しいんだね。りゅうくんって」


俺の謝罪を遮って、真白はぐいっと顔を近づけてくる。

え、という声を出す前に…真白は言葉を続けた。


「前からそう。バスケをした時も、ショッピングモール行った時も…優しいなとは思ってた」


急な褒め言葉に、びっくりするものの…純粋に嬉しかった。
真白の、真白たちのおかげで俺は『不良』から普通の男子生徒へと変われたから。


「嬉しい、ありが……」

「でも」


真白はまた、俺の言葉を遮った。
まるで俺の言葉を聞きたくないとでも言うように……


「もしかしたら、あの頃からそうだったのかもね。

りゅうくんに優しさを向けられると、胸がドキドキして辛いんだ。その感情の名前が、付けれなかったけど…」


1度言葉を切って、俺を真剣な眼差しで見つめてくる。
そして…ふわりと、わたあめのように柔らかい笑顔になってこう言った。


「ようやく分かったよ。私、りゅうくんのことが好き」