ひらけ、ムコウ側の世界!


(…んま、食うもんは決まってるけど)


見て周るとは言ったものの、俺が食いたいものなんて決まってた。

それはなにかって?そりゃあ、あのまんまるい形に、色んなものが降りかかった美味いやつ…!!


「へいらっしゃい!うち自慢のたこ焼きだよ!」


そう、たこ焼き!!
親がいなくなってから、たこ焼きなんて食うこと無かった。給食でたまにやきそばは出たけど。

でも…さすがはたこ焼きと言ったところで、結構行列になってる。


「…あれ、りゅうくん?」


迷わず並ぼうとしてたところ…聞き覚えのある声で俺の名前が呼ばれた。


「ん?まし、ろ……」


振り返ってその声の主、真白を見て驚く。
だって真白の手の中には……


「え、どうしたのりゅうくん?」

「あいや…た、たくさん持ってんなって?」


俺がそう控えめに言うと、真白は数秒黙り込み…


「…あ」


今更気づいた、とでも言うように口を開けた。