ひらけ、ムコウ側の世界!



「わ、私も賛成っ!花火大会に行って、楽しめたらいいよね!」


控えめに手を挙げて、ふわりと微笑む真白。
そして陽介も、興奮を抑えられないかのように、バッと夏那恵から紙を奪った。


「夏那恵も言ったとおり、今楽しまなきゃ意味ねーじゃん!見つかってから考えようぜ!」


「な!」と、太陽みたいな笑顔を浮かべて陽介は言った。
3人の元気な声はあっという間にこの空間を暖かく包んでいって…


「…ったく、ほんとお前らは」

「今のうちに龍くんと、たーっくさん思い出作ればいいよね!」


静は呆れ顔をし、樹は嬉しそうに微笑んだ。


「じゃ、花火大会行くの決定なー!」

「…俺、いいって言ってないんだけど」

「え?逆に龍我、ダメって言う?」


陽介が当たり前、とでも言うように首を傾げてきたから…俺は小さくため息をつく。

あーもう、断れないじゃん。


(まぁ…最初から、断るわけないんだけどな)


ほんと、なんも考えてないクセして…俺の心をしっかりと見透かしてくるヤツ。


「…なんかバカにされた気がするんだけど!!」

「き、気のせいだろ」


こんなところまで見透かさなくていいんだよ!!
と、言いかけたのをなんとか喉元でとどめ…俺は違う言葉を彼に言った。


「…行く。俺も花火大会」


そう言うと、全員がわっと歓喜の声をあげた。