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「楽しかったー?かなちゃんと龍くん!」
フードコートに着くと、4人が席を確保してくれてた。
…さっきまでついてきてたのに、先回りしてるってすごくね?瞬間移動かよ!?
元の世界なら『瞬間移動なんてありえねぇな』って笑えたのに、この世界ではもう何も言えない。充分ありえる。
「た、楽しかったも何も…あたしがコーディネートしてあげてただけだから!!」
「…そのツンデレは根っからなの?」
「っな、静!アンタねぇ、いつも余計なことばかり…!!」
2人がなんか言い合ってるけど、なぜか樹が怖い圧を発してるから、あんまり何言ってるかわからなかった。
…は?てか、樹はなんで怖い圧を出してんの!?
「龍くん、すっごくカッコよくなったね!」
「お、おう…さんきゅ」
樹の圧はバンバン放たれてるけど、褒められたので言葉を返しておく。
「えー、俺も一緒に店周りたかったー!」
その次に、陽介が拗ねたように言ったので…俺は思わず口を滑らせた。
「陽介たちずっと着いてきてたし、ほぼ一緒に周ったようなもんだろ」
数秒の沈黙。
あ、と思ったときには樹が凄い気迫で顔を近づけてきた。
「龍くん、気づいてたの!?」
「…当たり前だろ。目立ちすぎなんだよ、お前ら」
本気で気づかれてないと思ったらしく、樹と陽介は目を見開いてアタフタしてる。
「…とにかく行こうぜ、飯」
「そ、そうだね。あはは〜」
苦笑いを浮かべてそう言う樹。
俺ははぁとため息をつき、席を立ち上がった。
