ひらけ、ムコウ側の世界!



「…かな、龍我のこと好きなの?」

「龍我がいいのはわかるけど、俺が1番仲いいから!!」

「え?何言ってるの陽くん。1番仲良いのは僕だよ?ね?」

「………」


コソコソ、コソコソ。

うっすらと聞こえる余計な声。
俺が気づいてないとでも思ってるのか?ずーっと着いてきてるのなんて最初から知ってんのに。

てか…好きとか、意味わかんねーし!!


「…おい夏那恵。早く行くぞ」

「っ〜、名前呼ばないでっ!!」

「はぁ?なんで急にトゲトゲしてんだよ!?」


さっきのでもしかして嫌われたか?
まぁ別に、嫌われるのは慣れっこだし。

でも心の中が、チクリと傷んだ。
……嫌われるのは慣れっこなのに、嫌われたくないって変なの。


「ふぅっ……ご、ごめん。フードコート行こ」


小さく息をついて、ゆっくりと立ち上がった。
「あぁ」と返事をして、俺も立ち上がる。


「あと、ありがとな。服選んでくれて」


俺が素直に感謝すると…


「っ、ばかぁ!!」


夏那恵は自分の長い髪に、顔を埋めた。

てかバカってなんだよ!?俺褒めたよな!?
こっちの世界のヤツと、たまに会話が噛み合わねー…