ひらけ、ムコウ側の世界!



はぁと一息ついてると、夏那恵が「あ、ちょっ…」とぶつぶつ言ってることに気がついた。

やべ、そういや勝手に手を握っちまったんだ。


「わりぃ。でも、また転ぶかもと思って……」

「よ、余計なお世話だからっ!!!」


え、酷くね?
俺助けたつもりだったんだけど…

夏那恵は今までにないくらい大声でそう叫んだあと、床に座り込んで顔を膝に埋めてしまった。

縮こまってたら人に蹴られるぞ、と思い俺もしゃがみこんで手を貸そうとした時…俺は初めて気がついた。


(…顔真っ赤じゃねーかよ)


リンゴみたいに真っ赤になってるのが、ギリギリ見えた。

異性と手とか繋いだら、確かに照れたりするか……と恋愛未経験なりに解釈した。

…あれ?でも夏那恵、さっき俺の手引いてたくね?

ますます意味がわからなくなったが、俺はかにもいわないことにした。

…ずーっと着いてきてるアイツらに、変に思われたくないから。