「うわ、セールやってんじゃん…」
フードコートにもうすぐ着く…というところで、セールをしてる店を見つけてしまった。
そのせいで人が大量に群がっている状況。
カードゲームの店で、俺らは興味ねーけど…ここを通らないとフードコートに行けない。
なんとかかき分けて進まないとだなぁ。
「龍我!アンタ人の波にのまれないでよ!」
「…こっちのセリフだ」
俺より背の低いヤツに言われても、説得力ねーんだよ……
(ぐっ、さすがに人多すぎ……)
俺はおしくらまんじゅう状態になってるこの場にうんざりしながら、ふとカード店へと視線を向ける。
「え、竜巻おきてね…?」
店の中で、竜巻によりカードが巻き上げられてるんだが!?
「あんなのっ、日常茶飯事じゃない…!」
夏那恵が振り絞るようにそう言った。
いやいや、これが日常茶飯事とかゴメンだろ!?やっぱ能力の悪用とか、あるのか……
「うわっ!?」
そんなことを考えてたら、誰かの驚いた声がした。
急いで振り返ると、夏那恵がバランスを崩して倒れ込んでいた。
あぶねっ…と思い、咄嗟に手を引く。
幸い夏那恵に1つ袋を渡していたから、俺は右手で引っ張ることができた。
「はぁ、早くこんなとこ抜けるぞ」
そのまま手を引き、俺らは人の波から抜けることに成功した。
