ひらけ、ムコウ側の世界!



でも…1試合目より、全員が自分なりの方法で参戦できたと思う。


ガンガンシュートを決めてくる陽介。

器用な能力操作で、プロの選手みたいにボールを扱う真白。

自分の特技を理解し、後ろにまわって待ち構える樹。

周りを見て適切な指示をしてくる静。

声を沢山出して、動き回ってくれた夏那恵。


みんなのいいところ、いくつもいくつも見つけれた。


「はーっ、久しぶりに白熱したなー!!」

「…こういうのも、悪くない」

「だろー!?やっぱ静もわかってんな!」


陽介がそう言ったことで、静の眉がピクっと動いた気がした。

…なるほど。前『懲りないね』って言ってた理由がわかった気がする。元気が行き過ぎてるんだなって。


「あ!てか、今もう3時間目じゃん!!」


樹が時計を指さしてそう言ってくるので、俺は「は!?」と大きな声を出してしまう。

いやいや…またあの教師、怒らせちまうぞ!?


「げ、あたしらのせんせーも怒ってるかもなぁ…真白!戻ろ〜!」

「あ…う、うん」


夏那恵に手を引かれ、真白は体育館の入口へと走っていく。でもどこか浮かない顔をしてたような…?


「なぁ、真白ー?」

「っえ!?な、なにっ!?」


俺が名前を呼んだだけで、真白はビクッと大きく肩を震わせた。

…え?俺なんか恐れられてね!?


「えーっと…また、バスケ付き合ってくれねぇ?よければだけど、真白とのバスケ楽しかったから」

「そ、それはいいけど…」

「じゃ、またな〜」


真白とまたやりたかったし、俺はそう言って手を振る。

すると真白は、俺からぷいっと顔を背けて口をぼそぼそ動かした…っぽい?


「…龍我は無自覚なの?」

「は?なにが?」

「…べつになんにもー」


静がよくわかんねーことを言ってきたから、俺は首を傾げるが…すぐにスタスタ歩いていった。


「なぁ龍我ー!!また違うスポーツもやろうぜ!!」

「おう。もちろん」


静と入れ替わりで来た陽介と、軽々しくハイタッチをして…俺らは約束を交わした。