ひらけ、ムコウ側の世界!



呆然としてた。

俺だけじゃなくて、周りのヤツらも驚いたように目を見開いてる。

ってか、透明人間がいたよな!?
だってそれくらいしか考えられねーだろ…!!

そんなことを勝手に考えてると「ごっ、ごめん…!」と、声がした。


「…真白?」


声の主はすぐわかった。ただ、いつもの落ち着いた声色じゃなくて…どこか焦ってるような感じ。


「あ、えっと…私の能力って浮遊、じゃん?能力の調整は得意だからっ、人っぽくやったけど…!!

りゅうくんは能力ないし、ダメだよね…本当にごめん!!」


早口でペラペラと喋る真白。
そんな真白の言葉に、俺はびっくりする。

じゃあさっきのやつは、真白の能力でやったってこと…?


「…す」

「す、?」

「すげーじゃん!!めっちゃ面白くなってきた…!!」


俺の言葉に、真白は大きく目を見開く。その反応が、俺は理解できなかった。

だって、運動苦手なんだろうなーって思ってたけど…自分なりの方法で参加してくれたんだし!!


「で、でも…ルール違反だよね」

「いいだろ!てか、真白…ただ浮かせてゴールするんじゃなくて、人がやるような感じで動かしただろ?

ぜんっぜんルール違反じゃねーし!!」


俺がすげー大きい声でそう言うと、真白はなぜだか顔を赤らめた。

ん?と思ったけど、聞く前に俺より大きな声で遮られてしまった。


「真白、すげーいいじゃん!ナイスシュート!!」

「ありがとう、ようくん」

「これぞ能力があるからこそ、なんだよね〜!僕も能力使いたいっ!」

「…樹が使ったら壊れるから、やめな」

「あたしの能力は完全に嫌がらせになるし、やめとこ〜」


そんな楽しげな会話を交わしながら、ゲームはゆるく再開された。