ひらけ、ムコウ側の世界!



「もう静くんっ!龍くんの1番の友達は僕だからー!!」

「…友達?俺はからかってるだけ」

「でも仲良さそうじゃんかー!!」


静は自分の肩をぽかぽかと叩く樹を、軽くあしらっている。

てか、友達か…こういうのが友達とかふざけ合うっていうヤツなのか。案外楽しいかも。


「龍我って、けっこうお人好しだよなー!」


陽介が横から、そんなことを言ってきた。


「お人好し?俺が?1番ねぇだろ」

「えー?言葉はキツイときあるけど、優しいとこあるじゃん!」


陽介の言葉が、じんわりと心の中に広がっていく感じがした。

その温かい声掛けだけで、俺は素直に嬉しくなってまった。


少し照れくさくなって陽介から目線を外したら、ふと教卓に立っている教師の方を見てしまって……


(げ……まずい、これはヤベェ!!)


なんでかって?だってその教師の手に握られてるチョークは、いとも簡単に粉々になっていって……


「お前ら、静かに聞け!!!!」


バコォンっ!!


大きな音を立てて拳を打ち付けられた教卓は、真っ二つに泣き別れになってしまっていた。

そーいや言ってたわ。この教師の能力は『怪力』、つまり馬鹿力だって。


「…やば。教卓かわいそう」


静が、ごくりと喉を鳴らし…おとなしく席へと帰っていった。