ひらけ、ムコウ側の世界!



『龍くんはなーんも悪くないから、片付けなくていいよっ!』

そう言われたので、俺は樹から貰ったコーラを飲んでた。 元の世界と変わんない味。ふつーに美味い。


「あ、龍くん!そっちの世界にはハンバーグってある?」

「…あるけど」

「わ!ほんと!?僕の大好物なんだー!食堂で一緒に食べよ!」


そして樹は、柔らかい笑顔で俺に雑談を持ちかけてくれる。

よかった…機嫌直ったらしい。
さすがにあのまま樹が機嫌悪かったら、本気で寮壊れてたかも。


「僕ちょっとお風呂行ってくるー!食堂行くの、ちょっとまっててね!」


そう言って樹は、違う部屋へと歩いていった。


「はーっ、樹怒らせちまった……」

「…久しぶりかも、あんな怒ったの」


樹がいなくなったことで、2人は片付けながらぶつぶつ言っていた。

樹の能力は雷って言ってたし、あんなデケェ雷があのタイミングで落ちたのは納得がいく。

だけど…雷雨が来るタイミング、よすぎねーか?


「なんであんな突然、雷雨来たんだよ」


気になって聞いてみた。

そしたら、答えてくれたのは案の定陽介。


「樹は本気で怒ると、雷雨を引き寄せちまう。だからドカーン!って急に雷が落ちる」


ぶるっと、わざとらしく身体を震わせる陽介。

まぁ彼の言葉でなんとなく納得できた。
つまり、樹を怒らせたら終わり…っと。


(あんま怒らせないようにしねーと…)


心の中で、そう誓ったのだった。