ひらけ、ムコウ側の世界!



「…ま、いいけど」


静は本をパタンと閉じて、ひょいっと起き上がる。
そしてスタスタと違う部屋へと歩いていった。

そして1分もせずに、静は戻ってきた。

…なぜか同じ服を何着も持って。


「龍我。おれは服に興味ないから、上下2種類ずつしか服持ってない。それが何着もあるけど」

「え、それって…夏服と冬服が2着ずつってこと?」

「いや、全部で2着」


全部で2着!?

さすがにバリエーション無さすぎだろ…だって時期や気温とかに合わせて何着かあるのが普通。

本気で興味がねーんだなとわからされた。


「…夏も近づいてきてるし、こっちで」

「ど、どーも」


渡されたのは、紺色で無地なシンプルすぎるTシャツと黒いジーンズだった。

え?てことは、夏ずーっとこの服ってこと?


「……こわ」

「は、今怖って言った?」

「……言ってねぇ」


ポロッと零れた言葉を慌てて隠し、そっぽを向く。


「んじゃ、あっちの部屋で着替えてきな!」


樹に言われ、俺は違う部屋で着替えることにした。