ひらけ、ムコウ側の世界!



「あーっ、もうムリー!!あたし寮に帰る!!」

「え!?ちょ、かなえちゃん!?」


夏那恵がそう言って立ち上がり、おぼつかない足で公園を出ていこうとする。

それを慌てて真白は追った。


「んじゃ、あたしらは帰る!!龍我もまたね!!!」

「は?あ、あぁ…またな」

「あっ、ちょっと待ってよ…!えーと、また明日ね!」


夏那恵が急に親しげに声をかけてきたので、俺はびっくりする。

いや…だって、鬼ごっこする前はすげー邪険にしてたじゃん。
ちょっとは見直してくれた…とか?

真白もほんのすこーし物腰柔らかくなった気がするし。まぁ元から柔らかかったけど。


「えー?終わりかよ……」

「さすがに終わり!さ、帰ろ!!」

「…やるんじゃなかった」


不満げに呟いてる陽介と、ベンチにへたりこんでる静の手を引っ張って樹は歩いていく。


「あ、もちろん龍くんも来てね!」

「…どこに?」

「どこにって…あそっか、説明してなかった!」


俺が首を傾げると、樹はとんでもないことを言い出したのだ。


「僕らが3人で住んでる寮に、龍くんも住んでもらいますっ!」


俺は開いた口が塞がらなかった。