ひらけ、ムコウ側の世界!



「よーし!自己紹介終わったし、遊ぼ〜!」


一通り認知し終わったところで、樹が声をあげた。
いや、遊ぶって……


「お!いつもの!?」

「そりゃあもちろんっ!」


陽介が「よっしゃー!!」と嬉しそうにしている。っつーことは、コイツらがいつもやってる遊びってことか。

なんか…こんなチートみたいな能力がある世界の遊びとか、すげー物騒な気がする。


「でも、フツーに考えて龍我不利じゃなーい?」


夏那恵が髪を触りながら聞いてる。
え?だから何すんの!?


「…おれはパス。運動は無理だって言ってるじゃん」

「わ、私はどっちでもいいよ。でも、みんなが楽しめるといいよね…!」


静は否定的に、真白はみんなに委ねるって感じ。

…でも今、静が『運動』って言ったよな?
俺は運動ができる方。だって男性教師から逃げ切れるくらいは足がはえーし。


「……別に、付き合う」

「え!?龍くんいいの!?」


驚いたように聞いてくる樹。いやお前が言い出したんだろ!!

まぁ何するかは知らんが、運動で負ける気はしねー。


「わーいっ!じゃあ全員参加だ〜!」

「え、樹?おれの話聞いてた…?」

「うん!聞いてた聞いてた〜!」

「まっっったく聞いてないでしょ」


静がやれやれといった感じでため息をついたが、首にかけてたヘッドホンを外して立ち上がった。

どうやら『遊び』に参加するらしい。


「で、何すんの?」


俺が樹に問いかける。

すると樹は、ニヤリと不敵な笑みを見せた。


「名付けて『なんでもアリ!鬼ごっこ』だよっ!」

「…は?」

「つ・ま・り!僕たちはバンバン能力使うけど、頑張ってね!!」


ぽんっ、と肩に置かれた手。

いや、普通に考えて…!!


「俺不利すぎんだろ!?」

「だから言ったじゃんかー」


夏那恵が「ドンマーイ」と嘲笑ってきたけど、その通り過ぎて何も言えなかった。