ひらけ、ムコウ側の世界!



「んまぁ…よろしく〜」

「龍我さんですね。よろしくお願いします…」


2人も嫌々って感じでそう言ってきたが、多分この調子だと長く関わることになりそうだし…一応。


「…ん、呼び捨てでいい」


俺が威圧的な態度をとらなかったことに驚いたのか、2人は顔を見合せて…


「じゃあ…龍我で」

「そっ、それなら…呼びやすくりゅうくんとか、いいですか?」

「お好きにどーぞ」


正直、ベタベタされんのも嫌だけど…かしこまった感じで言われるのも対応に困る。


「…てか、かな達は挨拶しないの?」


静がベンチに座りながら、そう言ってきた。
それにハッとしたように派手な女がぽんっと手を打った。


「あー確かに!静もたまには役に立つ〜!」

「…おれに喧嘩売ってんの?」

「べっつに〜?いつもの仕返しって感じー!」


からかうように言った女に、静はうんざりしたような表情をした。

てか仕返しって…静が、いつもこの女にチクチク言葉で詰め寄ってるとか?
…うん、なんかありえそうかも。


「あたしは夏那恵(かなえ)!オシャレには人一倍厳しいから、よろ〜」


ビシッとポーズを決めながら、キラキラ笑顔でそう言ってくる。

…ギャルだ、間違いない。
まぁ見た目からして派手なヤツだけど。髪はでけぇリボンで結ばれてるし、イヤリングもでけぇ。

とにかく持ち物がでけぇ!!あと色が派手!!


「私は真白(ましろ)。呼び方はなんでもいいよ」


夏那恵が役目を終えたって感じでスマホを触り始めたため、穏やかな女…真白が話し始めた。

夏那恵と違って、至って普通の女子生徒って感じ。


「…夏那恵と真白な」


てか5人に守られるって…ほんとにお偉いかなんかかよ。
俺、なんなら週4で晩メシ食ってねぇくらい、裕福じゃねーんだけど。叔母さんに迷惑かけちゃうし。