ひらけ、ムコウ側の世界!



「…うわー、不良じゃん」

「あ?」

「げ、こっわー!」


さっきまで気になるとか言ってたくせに、手のひら返しのように嫌な顔をしてくる。

グイグイ詰め寄ってくる女よりはマシだけど、2番目に嫌なタイプだわ……

そんな思いで睨み合ってたら、もう1人の女は慌てたように介入してくる。


「ちょ、ちょっと…かなえちゃん!初めましての人にあんま威圧的な態度とっちゃ……」

「でも不良だよー!?」

「だからぁっ…!!」


俺のことを庇うように言ってくる女によって、しぶしぶ派手な女は睨むのをやめた。


「ま、今のままで龍くんが自己紹介をしてくれるとも思わないし…僕がするねっ!」


会話の隙をついて、樹が行ってきた。
俺のこと全然知らねーくせに自己紹介されるのは癪だが、自分で言うのも面倒なので黙っておいた。


「このムコウ側の世界の男子は、如月 龍我くん!
結構不良だけど、まぁ暴力とかはしないから安心して!」


結構不良…余計な一言すぎだろ!!

ガン飛ばそうとしたが、正直事実だから聞き流した。