ひらけ、ムコウ側の世界!


「そうっ!だからトップの僕らは、こうやって3人のクラスなんだよ〜」


樹の言葉で納得した。
つまり、なんかの部門で1番をとってりゃ…こーやって特別扱いされるってわけか。

なんか…あんま良くねぇ制度だな。


「ってことで、せんせ〜い!僕は護衛に賛成でーす!」


樹がふわふわとした綿菓子のような声でそう言った。

ってかそうだ!護衛がどうのって話をしてたんだった!!


「だ、だから俺はそんなの……」

「俺も!まぁ仲良くなれる気はしないけど、意外と楽しいかもだし!!」


俺の否定する声は、陽介の元気な声でかき消され。


「俺の話を…!」

「…おれは別にどっちでも」


静かで芯の通った静の声で、遮られた。静はどこか面倒くさそうだけど。

そして…


「よし、それじゃあ頼むぞ!!」


全員から了承をもらった教師は、俺の主張を無視して笑ったのだった。


(くそっ、最悪だ…)


人となんて関わりたくねぇのに!!!
結局1人でいるときが、何にも気を使わなくて……


「名前聞いてなかったや!ねね、なんて名前ー?」


俺が心の中で愚痴を言ってると、樹がいつの間にか俺の目の前に立っていた。

びっくりして声が出そうになったが、冷静を装って言った。


「…如月 龍我」

「わ、そうだった!ミョウジ?っていうのがあるんだよね、ムコウ側の人は!難しいなぁ……」


逆にこの世界はねぇのか…と思う。
でも名前だけの方が覚えやすいし、俺としてはありがたいが。


「龍我、かぁ…じゃあ龍くんって呼ぶね!」

「…勝手にすれば」

「お、嬉しそうじゃん龍我!」


親しい人がつけてくれるようなあだ名で、ほんのすこーし感動してたら…陽介が心を見透かしたように行ってきた。

なので鋭い視線を向けると、陽介はまた言葉に詰まっていた。