ひらけ、ムコウ側の世界!



「静も言った通り、今までムコウ側から来た者が帰った事例は…0だ」


教師がとどめを刺すかのように、そう答えた。
え?じゃあ…俺絶望的じゃね?


「そして、ムコウ側の世界に行けたコチラ側の人間も…0だ」


教師はとどめを刺してからも、特大爆弾を投下してくる。

元いた世界から来たヤツは何人かいるのに、こっちの世界から元いた世界に行ったヤツは0…?

よくわかんねーな……


「つまり、ムコウ側の情報は…キミのような者からしか得られない」

「……」

「だからムコウ側の人間は、色んな人間から狙われやすいんだ」


…狙われやすい、ねぇ。
別にどうも思わねー。だって俺、喧嘩は負ける気しねーし。

あ、でも能力がこっちの世界で当たり前なら…もしかして全員持ってる?それならわかんねーか。


「そこで、キミをかくまうべく…この3人に護衛を頼む!」


あーはいはい、コイツらが俺の護衛ね。

…ん?護衛?俺、この3人に守られるってこと?


「はぁ!?んなの嫌に決まってんだろ!!」


その意味を理解するまで数秒。
わかりきったときには、講義の声をあげていた。


「でも、学園のトップたちに守られるのは…なにかと快適だと思うぞ?」

「…トップ?」


ふたたび嫌だと言おうとしたが、教師の言葉に引っかかる。

すると代わりに…ド正論男子が説明した。


「えーと、俺…陽介(ようすけ)が身体能力のトップ!んで樹が能力、静が頭脳な!」