夢でもない、コイツらが嘘ついてるわけでもない…
つまりここは本当に、能力が使える『異世界』だということが証明された。
てか本当にあったのかよ、こんなところ……
でもそれなら早く帰らねぇと!クレジットカードも探さねぇとだし!!
「…帰る方法、ねぇのかよ」
教師に聞くと、そいつは難しい顔をした。
でも、答えたのは横から口を挟んだ樹だった。
「現時点ではないよ〜!」
そして…すげー軽いノリで、そう答えた。
すぐさま俺は反応する。
「はぁ!?じゃあ、どうしろって…!」
「えー?ないものはないも〜ん」
軽くあしらうかのように言う樹に、イライラ度は増していく。
俺は救いを求めるかのように…氷に優しく触れている静の方へと視線を向けた。
そいつはすぐに俺の視線に気づいて、それから…
「…なに?おれに救いの目を向けないでくれる?」
と、冷たい氷のような反応をした。
コイツに聞いても意味なかった…ま、最初から俺のこと見てなかったしそういう反応が普通か?
でも静は、そっぽを向きながら答えた。
「ちなみに、無いのはほんと。今までこっちに来たムコウ側の人間は何人かいるけど…誰も帰れてない」
静のぽつりと呟いた事実に、唖然とする。
マジでないんだ……
