ひらけ、ムコウ側の世界!




(教師として失格だろ!!!)


だって、一番落ち着いてるヤツに急に水をかけるって…昔の体罰かよ!?

さすがに見てらんなくて、教師に歯向かおうと思ったが…

それは必要ないって、すぐにわからされた。


バキバキッ


「え……」

「…何してんの?生徒に水かけるとか」

「いやぁ、お前なら大丈夫だろうと思ってなー」


はっはっ、と笑う教師を睨む男子。

そいつが手をかかげた先には…氷と化した、ペットボトルの水だった。

その氷は、どこかの職人が作った氷のアートみたい。


ってか…なんで凍った!?


「これで信じてもらえたか?」


教師が自信げに聞いてくる。いやそれ、絶対コイツのセリフじゃない……


「…はぁ」


ほら、アイツもため息ついてんじゃん。

てか…


「今の、なんだよ!?」


さすがに今の光景が信じられなくて、俺は動揺の声を出す。

すると次に声をあげたのは、あの何に対しても笑ってた男子。


(せい)くんは、水を凍らせる能力なんだよー!あ、僕は(いつき)!」


そいつ…樹と名乗った男子は、そう笑って答えた。

静。さっきのヤツが、教師の言ってた『能力』で水を凍らせたってこと?

いやそんなとある!?


「ちょ、樹…勝手におれのことペラペラ話さないでよ」

「えへ、ごめーん!」


静は、呆れたようにそう注意するが…樹は全く反省していなかった。
だけど静はため息をついただけで怒ってなさそうだし、意外と仲良いのかもしれない。